入社から半年。そろそろ疲れてきた新卒のみなさんにお願いしたいこと

入社から半年。そろそろ疲れてきた新卒のみなさんにお願いしたいこと

新卒のみなさんにお願いしたいこと、それは「意見を言う」ということ

だいたい新卒さんは4月入社だと思うのでもう半年が過ぎましたね。そろそろ自信がなくなったり、嫌なことが積み重なってきた頃ではないでしょうか。
自信の持ち方と自信を持つ必要性については以前記事を書いたので参考にしてみてください。
あなたは言ってる?「自信がない」と言う人のブランド価値は低い

今回は、「意見を言う」ということに焦点を絞って私なりの考え方をお伝えします。
私自身は元来の性格もありますが仕事は仕事として、自分のやるべきことはきっちりこなす、という意識でいるので、意見がぶつかろうがなんだろうが必要と思うことは言います。
私の意見を押し通すということではなくて、なぜ意見が違うのか理由を知りたいわけです。また、私がなぜそういう意見なのか、どういうふうに考えてその結論を出したのかまできちんと理解してもらいたいから言うのです。

そういう理由なら、そっちの方がいいね、っていうのがわかるじゃないですか。
お互い理解したうえで、じゃあ、どっちの方がいいのかな?というのを決めたい。
チームのメンバーそれぞれが意識を合わせていないとより良いゴールにたどり着かないと思っているからです。

それで相手が嫌がって取り合わないことで物事がうまくいかないのならそれは相手が社会人としてなってねえ!ビジネスでっやってるんだろ!!っていうスタンスです。

意見を言う、ということに抵抗を持っている理由

新人さんが現場で自分の意見を言えない、という状況が起きる理由のひとつに、本人の思い込みがあります。

たとえば、上司や先輩がいる会議の場で、まだ会社のことがよくわかっていない自分なんかが意見を言うのはおこがましいと感じてしまう。
意見を言っても、それが的外れで怒られたりしないか不安に感じてしまう。
自分の無駄な意見のせいで時間が無駄になってしまって迷惑をかけるんじゃないかと思い過ごしてしまう。

=自分がダメなやつだと評価されてしまうのが怖い。

思い当たるんじゃないでしょうか。

もし上が下を抑えつけるような体質の会社で、「お前は黙ってろ!」と言われるようなところならまあ問題あるのでそんなところは辞めちゃってもいいんじゃないかな~とは思いますが、せっかく上司や先輩が「君、どう思う?何か意見ある?」と聞いてくれているのに「いえ、特に何も・・・」とか言っているようではいけません。

もし、話についていけないならここはチャンスです。

「すみません、よくわからなかったのですが、○○というのはどういう意味ですか?」
と聞けば、話をちゃんと聞いていて、勉強しようとしているな、という姿勢が見えるので評価は下がりません。

さらに、話が理解できていて、(こうすればいいんじゃないかなぁ~)と思いついたことがあるなら、それはどんどん言うべきです。
「もしかしたら見当違いかもしれませんが、私はこうすれば良いと思うのですがいかがでしょうか?」
と提案すれば、もし本当に見当違いだったとしても評価は下がりません。

「そういうことじゃないんだよね~」と言われてしまうかもしれませんが(そんな先輩は嫌ですね)、まだ全体を把握できていなかったり、先輩方が暗黙の了解で避けている方法というのは、新卒さんにはわからなくて当然です。
むしろ、その場で説明されていないこと、言及されていないところに気が付いて、その路線で考えることができたというのは評価されるべきと思います。

先輩や上司がたかが新卒のあなたに意見を聞く理由

学生生活で優秀と言われていた人は、自分はなんでもうまくできると思っていて、仕事でもうまくやっているつもりなのに評価されない!と憤慨したり、自信をポッキリ折られて落ち込んだり、果ては思い通りにいかないことを周りのせいにばかりすることがあります。

反対に、もともと自分に自信がなかったり、仕事に対して意欲的でない人は、自分なんかがよけいなことするより、先輩にやってもらったほうが早いし成果もあがるはず、と思い人任せにしてしまうことがあります。

どちらにも言えることは、「新卒に『仕事ができること』なんて求めていない」ということを認識してないのだろうな、ということです。

どんなに頭が良くて要領が良くても、実務経験がゼロならば、その実務をこなしてきた先輩方にはかなうはずはないのです。
そんな入社したばかりのあなたたちに、先輩と同じ水準の仕事なんて任せません。
そもそも水準が違うのだから、その成果が大したことなくても、会社にとって痛手でもなんでもないのです。

仕事ができる人がほしければ、中途採用で経験豊富な人材を雇えば良いのです。

会社が、会社に利益をもたらせないあなたたちにお金を払うのは、「将来性」を買っているからです。

それともうひとつ、「若さ」を買っています。「若さ」というのは、凝り固まっていない発想だったり、学生のもつセンスだったり、おっさんたちにはわからない10代~20代の世界です。
そして、それは会社や会社のサービスをまだよく知らない、「ユーザーにもっとも近い知識レベル」でもあります。

つまり、上司や先輩が、仕事もろくにできず商品知識も持っていないあなたに「どう思う?」と聞くのは、自社の商品を知らない、裏側の事情を知らない人がその説明を聞いたとき、どう思うのか?ということが知りたいからなのです。
これに適切に答えられるのは、商品を知らない、会社のやり方も何も知らない、若いあなたたちだけです。
あなたたちの意見が必要だから、聞いているのです。

その意見は、いいとか悪いとかいうものではなく、情報のひとつです。
ひとつでも多くの情報があった方がいいのは確かです。
質がいいとか悪いとかいうのは多数の意見が出そろったあとで考えることです。

意見を言うことに特別なスキルは必要ない

組織ではどうしても権力のある人や実績のある人の意見が幅を利かせがちです。
でも、意見というのは正しい意見がひとつだけ場に出ていても、それが正しいかどうか判断することはできないのです。
いろいろな立場や目線からの意見が出て、その理由などを吟味したうえで、目的のためには何が適切か、ということが導き出せるのです。

あなたの頭の中にある意見は、もしかしたらあなた一人しか思いついていないかもしれません。
それはあなたが場に出さない限り、誰も見ることができない情報です。
持っている情報を出さないのは、サボっているのと同じことです。

もしほかの人が同じような意見を言っていたら、言わなくてもいいでしょうか?

いえ、言いましょう。

「私も同じ考えです」と。

あなたの年齢、性別、そういった属性の人がその意見を持っている、という情報はとても大事です。

その意見を言うのに、特別なスキルもなにも必要ない。
ただ考えてることを「こう思ったのですが~」とそのまま言うだけです。
それがあなたたちにできる、しなければならない、一番の仕事です。

仕事ができないと思うくらいなら、せめて自分ができることくらいは最大限やりましょう。

会議で発言しないやつはサボっている

もう一度言います。
持っている情報を出さないのは、サボっているのと同じことです。

会議で「何かご意見のある方~」と聞かれて、シーン…
よくある光景ですね。

たしかに、それまで十分に議論を交わしてみんなが納得していれば、何も言うことはないかもしれません。
でも、実際はどうでしょう。
特に何も考えていない、どうでもいい、勝手に決めてくれ。
そういう考えで何も言わない、席についているだけで、会議に参加していない人がほとんどではないでしょうか?

意見がないというのは、自分で何も考えていないからではないですか?

次に会議に参加したとき、よ~く様子を観察してください。
本当に、必要な議論がすべてなされたと思えますかね?
あなたの中に、わからないことがたくさん残っていませんか?
こうすればもっとよさそうなのに、なぜそれをしないんだろう?とかね。

それを発言してみてください。

その瞬間、あなたはその場の誰よりも仕事をしています。

新卒でも、中途採用の新人でも、誰よりも力を発揮することができるのは、「自分の意見を言う」ということです。
自分の意見は、自分にしか言えないのです。
あなたの意見が、必要なんです。